実はテニスボールには練習用とされているボールがあることを知っていましたか?
同じように見えて中身の作り方が違うテニスボールのお話をしたいと思います。
テニス初心者の方は、色んなメーカーからたくさんの種類のボールが発売されてて混乱するかもしれませんね。
そして、きっとなんとなくでボールを選びがち。
初心者向けにおすすめのものを選ぶことは上達への第一歩です。
練習用に買ったボール次第では、正しい感覚を身につけるのが難しくなることも。
そして、ボールに対して正しい知識を身に付けることも重要です。
今回は、そんな悩みを抱えている初心者の方に向けて、どのようなボールが最適かをわかりやすく解説します!
- 初心者におすすめのテニス練習用ボールがわかる
- ボールの寿命や使い方などの一般的に知識がわかる
- 練習ボールと試合ボールの違いがわかる
- 適切なボール交換のタイミングがわかる
この記事を読まないと、間違ったボールで練習を続けるリスクがあり、上達が遅れるだけでなく、フォームや感覚が狂ってしまうかもしれません。
テニスコーチ歴17年、年間レッスン回数1200回以上。
今までレッスンで使ったボールの数はプール一杯分くらいはあるでしょう。
適切なボールを選んで練習を続けることで、上達する生徒を何度も目にしています。この記事では、その経験から得た知識と実践をシェアしていきます!
目次
初心者におすすめのテニス練習用ボールとは?
テニスの練習用ボールにはいくつか種類があり、初心者がスムーズに上達するために選ぶべきボールがあります。
初心者におすすめのテニス練習用ボールとその特徴やポイントを以下で詳しく解説します。
いきなり結論!初心者はノンプレッシャーボールがおすすめ!
初心者が練習用ボールを選ぶときに大事なポイントは「弾みの良さ」と「耐久性」です。
弾みが悪いボールを使って練習してしまうと、バウンドした時の弾み方も違っているので間違った感覚が身に付いてしまいます。
耐久性が悪いボールを練習で使ってるとボール打球時の飛びに影響してきます。
結果、ボールを飛ばすために無駄に力んでしまう原因も。
ノンプレッシャーボールとは何?って方もいるかと思いますので、以下で詳しく解説したいと思います。
硬式で使うテニスボールは主に2種類ある
テニスボールには「プレッシャーボール」と「ノンプレッシャーボール」という2種類があります。
以下でそれぞれの特徴をまとめました。
ノンプレッシャーボール
通称NPボール(ノンプレッシャー)
耐久性が高い
ノンプレッシャーボールは、内部に空気圧がかかっておらず、ゴムの厚みでボールの弾みを実現しています。
その為、長期間使用しても弾力が変わりにくいです。
プレッシャーボールと比べて空気が抜ける心配がなく、特に練習において頻繁にボールを交換する必要が少ないのが大きな利点です。
これにより、コストパフォーマンスが非常に良く、長時間の練習や初心者の反復練習に最適です。
弾みが安定している
ノンプレッシャーボールは、プレッシャーボールと比較して弾みが穏やかで安定しています。
これは、内部に空気圧がかかっていないためで、ボールの跳ね方が一貫しているのが特徴です。
そのため、初心者や練習中のプレイヤーにとっては、プレイの感覚が掴みやすく、フォームの安定や打球感を学びやすくなります。
重さが一定でコントロールしやすい
ノンプレッシャーボールは重さが一定であり、打ったときの感覚もプレッシャーボールに比べて少し重く感じることがあります。
この特性は、安定した打球感とコントロール性をもたらし、初心者や中級者がラリーや練習で自分の技術を磨くのに適しています。
プレッシャーボールよりも少し硬い感触
ノンプレッシャーボールは、ゴムの厚みがしっかりしているため、打ったときの感触が少し硬いです。
この硬さは、耐久性を高める要因にもなっています。
初心者にとっては、打ったときの反応がはっきりしているため、スイングや打点を改善する際に役立ちます。
長期間の保管が可能
ノンプレッシャーボールは、プレッシャーボールのように空気圧の変化に左右されないため、未開封でも長期間保管が可能です。
これは、頻繁にテニスをしないプレイヤーにとって、いつでも安定したボールを使えるというメリットがあります。
ノンプレッシャーボールは、コストパフォーマンスが高く、初心者から中級者までの練習に向いているため、特に長時間の練習や定期的なボール交換をしたくない方におすすめです。
プレッシャーボール
弾力が高く、速いボールスピード
プレッシャーボールは、内部に高い空気圧がかけられているため、打った時に非常に高い弾力を持っています。
この特徴から、ボールの飛びが良く、速いスピードが出やすいです。
特に試合ではスピード感のあるラリーを楽しめるため、公式戦や上級者の試合ではプレッシャーボールが使用されることが一般的です。
試合での使用が一般的
プレッシャーボールは、公式試合やプロの大会などで主に使用されるボールです。
試合環境に近い状況で練習したい場合や、本番を想定したトレーニングを行いたい場合に最適です。
弾みの変化が早い
プレッシャーボールの最大の特徴の一つは、弾力が徐々に失われることです。
使用していくうちに、内部の空気圧が抜けてしまうため、ボールの弾みが落ちていきます。
このため、使用開始直後は非常に良い弾みを感じられますが、頻繁に使うと数週間で性能が低下し、定期的なボールの交換が必要です。
この点が、練習用としてはノンプレッシャーボールに劣る部分です。
軽く、飛びが良い
プレッシャーボールはノンプレッシャーボールに比べれば軽い感触があります。
そのため、打った時により速く、遠くへ飛ばしやすいです。
初心者にとっては、少ない力でも飛距離が出るため、ラリーを続けやすくなりますが、コントロールにはやや慣れが必要です。
一貫した打球感
プレッシャーボールは、使用開始から弾力が維持されている間は、非常に一貫した打球感を提供します。
これにより、試合での正確なショットやスピード感を体感できるため、上達を目指すプレイヤーにとって非常に重要な要素となります。
飛びが良い分、初心者にはコントロールが難しいこともありますが、正確なショットやスピードを追求したいプレイヤーには非常に向いています。
本番に向けての調整に向いています。
空気圧の影響で保存期間が短い
プレッシャーボールは、缶に密閉されて販売されていますが、開封後は徐々に空気圧が抜けていきます。
そのため、使用しない時でも開封したまま放置すると弾力が失われてしまいます。
プレッシャーボールは、使う度に新しいものを使用するのが理想的ですが、練習で使うには交換の頻度が高く、コストがかかります。
ノンプレッシャーボールは長期間使えて経済的でおすすめ
ノンプレッシャーボールは使用状態にもよりますが半年~1年程度は全然問題なく使えます。
ボールの表面を覆っているフェルトが駄目になったら交換が必要ですが、初心者であればそこまで心配しないでいいと思います。
後述しますが、プレッシャーボールは2.3カ月で交換するのにたいしてノンプレッシャーボールであれば1年程度は使える事を考えると経済的ですね。
練習用に超おすすめのノンプレッシャーボール
さまざまなメーカーからノンプレッシャーボールが出ていますが、おすすめ出来るのは以下一択!
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スリクソン(SRIXON) プレッシャーレス テニスボール LP
こちらは僕も良く使用するノンプレッシャーボールです。
一番の良さは、開けたてのプレッシャーボールと弾み具合が似ていて、それが半永久的に維持することです。
ノンプレッシャーボールは打球音があんまり良くない事があるのですが、スリクソンのこのボールは打球音の不快さもなく普通に使えます。
初心者から上級者まで問題なく使える数少ないボールと言えるでしょう。
唯一のデメリットは打球感が若干硬いことですが、少し使うと柔らかくなります。
僕は買ってから2.3カ月放置した後に使用してみたところ、打球感が柔らかくなった気がしました。
「初心者におすすめのテニス練習用ボール」とセットで知っておきたい基礎知識
練習用のテニスボールはノンプレッシャータイプがおすすめという理由はわかってくれたかと思います。
しかしながら、テニスボールを選ぶときは、ただ「どれが弾むか?」だけでなく、練習する環境や自分のレベルに応じた選び方も重要です。
以下では、プレッシャーボールを使用する場合に知っておくといい情報を解説いたします。
これらを踏まえる事で、より効率的な練習が出来ると思います。
また、ボールの寿命や交換のタイミングについても理解しておくと、練習の効率を高めることができます。
空気の抜けたテニスボールで練習はしない方がいい
空気が抜けたテニスボールは、弾みが悪くなり、正しい練習ができません。
特に初心者は、空気の抜けたボールで練習を続けると、ボールの飛び方に対応するために無理なフォームが身についてしまう可能性があります。
例えば、NEWボールならば胸の高さまで弾むボールが、空気が抜けてしまうと腰以下までしか跳ねないなんてこともざらです。
空気の抜け具合を定期的にチェックして、必要に応じて交換することをおすすめします。
濡れたテニスボールは身体に負担がかかるので使わない事
テニスボールは濡れると、表面のフェルトが水分を吸収して、ボールが重くなり、飛びにくくなります。
濡れたボールを使い続けると、ラケットや腕にも余分な負荷がかかるため、使わずにすぐに乾かすことが大切です。
ボールが少し濡れた程度であれば、タオルで軽く拭き取って乾かすのもいいですが、大雨などで完全に濡れた場合は、ボールの性能が戻らないこともあるので、新しいボールに交換する方が安心です。
フェルトがすり減っても交換しよう
練習や試合での使用により、徐々に空気が抜けますが、
ボール表面のフェルトも摩耗して擦り減ってしまいます。
消耗したボールは、飛び方やスピンに影響が出てきますので適切なタイミングで交換することが大切です。
特に初心者は、使い古したボールで練習すると、古いボールでの感覚が身に付いてしまうために注意しましょう。
テニスボールは2-3ヶ月くらいが寿命
プレッシャーボールの話です。
使い方や頻度によって寿命が異なりますが、
初心者の場合、毎週数回の練習であれば、約2~3か月間くらいは使えることが一般的です。
練習中にボールが弾まなくなったり、表面が滑らかになってきたら交換のサインです。
テニススクールでは早いところで1カ月、遅いところで3カ月くらいでボール交換をします。
長く使いすぎると、正しい打感を失い、フォームに悪影響を与えることがあります。
空気圧がない場合、もしくはフェルトが剥げてたら交換
テニスボールの交換タイミングは、使用頻度やプレー環境によって異なりますが、弾みが悪くなったり、表面のフェルトが剥げてきたら交換のサインです。
ちなみにハードなスピン系の方であればフェルトはすぐ駄目になってしまいます。
練習用ボールとして週1回程度の練習であれば2.3ヶ月間は使えるはずです。
何度も繰り返しますが特に初心者は、劣化したボールでの練習は上達を妨げることがあるので、
定期的なチェックを心がけましょう!
テニスボールは空気圧を一定にする為に缶詰化されている
テニスボールが缶に入っているのは、ボールの品質を保つためです。
缶に密封された状態だと、ボールの空気圧を一定に保つことができ、新品の弾力や打感を維持することができます。
もし缶に入っていないと、空気が抜けてしまい、ボールが早く劣化してしまうんです。
新品のボールを使うときは、缶を開ける瞬間の「プシュッ」という音と匂いも楽しんでみてください!笑
ちなみにノンプレッシャーボールは缶詰に入っていないのですぐわかりますね!
未開封テニスボールの寿命は2~3年程度
未開封のテニスボールは、缶の中に保存されているため、長期間の保存が可能です。
一般的には2~3年ほどの寿命があるとされていますが、保管環境によっては1年持たない場合もあります。
なので、できれば1年以内に使う方がボールの弾力や打感を最大限に引き出せます。
もっと言うと、練習する時に毎回購入するのが一番確実といえるでしょう。
プレッシャーボールにも練習用と試合用がある
「これは練習用です」と明記されているわけではないですが、
大会で使われているボールが主に試合球と呼ばれています。
そして、どの大会でも使われた実績がない物が練習用と呼ばれやすいですね。
これらの違いにはボールの弾みや硬さが影響しています
練習用に使われるボールは打球感が柔らかく、球の弾みがやや抑えられている感じで作られています。
試合球は短時間でのパフォーマンスを重視しており、ボールによってはものすごく弾むボールも用意されていて、より繊細な打感を提供します。
初心者は練習球での練習を通じて基本的なスキルを磨き、試合の日に近づいてきたら試合球で感覚を整えるのが理想的です。
≪硬式テニスとソフトテニスのボールは全く別物≫
硬式テニスとソフトテニスは、競技上似ていますが、ボールの質は全く異なる特性を持っています。
硬式テニスボールは、ゴムの中に空気が入っており、弾む力が強いのが特徴です。
一方で、ソフトテニスボールは柔らかく、より軽く弾みも少ないので、初心者の方が混同しやすいポイントでもあります。
ちなみにソフトテニスのボールは強めの回転をかけると、ボールが楕円形になったりします。
ボレーも当てるだけだと全く飛ばなかったりしますので、機会があればソフトテニスをやってみても楽しいかもしれませんね。
まとめ
「試してみよう!初心者におすすめのテニス練習用ボール」について解説してきました。
ボール選びはテニス上達の鍵です。正しいボールを選ぶことで、練習の質が格段に向上します。
- 初心者の練習用にはノンプレッシャーボールがコスパ抜群
- プレッシャーボールは試合前の感覚を養うのにおすすめ
- ボールの寿命を知って定期的な交換が必要
- 濡れたボールや空気が抜けたボールはNG
- ボールの寿命は2.3カ月程度と知っておくこと
- 定期的なボール交換が上達のカギ
投稿者プロフィール
-
テニス未経験から2年間でテニスコーチになりました。
現在はテニスコーチ歴17年、年間レッスン開催数は1300回程度の現役テニスコーチです。
プロテニス協会認定テニスプロフェッショナル
GOSEN認定テニスラケットストリンガー