テニスイップスを克服するには【ネガティブを上書きしろ!】

こんなテニスイップスに悩まされていませんか?

突然フォアハンドがコートに入らなくなった…。
打ったボールがネットにも届かない…。
テイクバックの仕方がわからない…。
楽しかったはずのテニスが苦しい…。

「イップスを克服するにはどうしたらいいの・・・?」

こういった症状に悩む方の、イップス克服を助けます。

今回の記事を読めば以下の事がわかります

・テニスイップスが発生するメカニズム

・テニスイップスの克服法と付き合い方

・テニスイップスを克服した私の実体験

今回の記事の著者
テニス歴13年。大学3年生ではテニス部の主将を務めました。
イップスを発症したのは大学2年生の春。
フォアハンドのイップスに苦しみ、打ったボールは「ネットにすら届かない」、「柵越えホームラン」という状況でした。
そんな私が、半年かけてイップスを克服してきた経験から、テニスイップスの克服方法を解説します。

テニスイップスを克服するにはネガティブを上書きしろ!

テニスイップスはあなたのネガティブ原因を特定し、上書きすることで克服できます。

ネガティブにより、筋肉がこわばることでイップスは引き起こされるため、思考をポジティブに上書きして、こわばりをなくしましょう。

テニスも上達するためには、上手くできない原因を特定して、上手くできるように練習して、技術を上書きしていきますよね。

イップスを克服するために、まずは「人間の特性」から見た、「イップスのメカニズム」を理解しましょう。

イップスとは?

イップスとは、心理的な要因によって、今までできていたプレーができなくなってしまう症状です。

筋肉の無意識なこわばりが原因であるとする説が有力だと考えられています。

決して、病気やメンタルが弱い、わけではありません。

イップスのメカニズム

1、ネガティブな原因

2、ネガティブな原因と、筋肉のこわばりが無意識に紐付けされる

3、ネガティブな原因をトリガーとし、筋肉がこわばりが無意識に発生するようになる。

4、今までできていたプレーが、無意識のうちにこわばり、上書きされる。

5、上書きされた動作の結果として、イップスが現れる

イップスの観点から見た人間の特性

・ネガティブな刺激に対して、筋肉がこわばる

例:恐怖や緊張で、脚がこわばり震える。嫌な思いをすると眉間にシワがよる。

・刺激と経験が無意識に紐付けされる(条件反射)

例:梅干しを見るだけで、ヨダレが出てくる。(パブロフの犬の話が有名です)

・体のほとんどは無意識にコントロールされている

例:歩くときに足の出し方や、つま先の角度など意識していない。心臓も意識せず動いている。

・体は全てを意識的にコントロールできるわけではない

例:プロテニス選手でも、常に100%の力を出すことはできない。

テニスにおけるイップスとは

つまりイップスとは、今までのプレーにネガティブな意識が入り込み、こわばりを受けたプレーが上書きされ、定着したもの

このとき、意識では今まで通りの打ち方をしているのに、実際には、こわばりを無意識に上書きされた打ち方をしているため、「認識のズレ」が発生している。

イップスを克服できない間違った対処法が、打ち方そのもの=「結果」を改善しようとすることです。

「インパクト時のラケットの面の向き、テイクバックの流れなど」

イップスという症状は、あくまで、こわばりがもたらした「結果」であり、ネガティブに「原因」があるのです。

イップス克服の本質は、ネガティブな原因をケアして上書きすること!

テニスイップスを克服する手順

それではネガティブ原因を特定し、上書きすることで、テニスイップスを克服していきましょう。

 

ネガティブを特定する

イップスの原因である、ネガティブを特定しましょう。

例:ミスしてはいけない。勝たなければいけない。というネガティブ。

ネガティブを上書きしていく

ネガティブを上書きして、こわばりをなくしましょう。

例:ミスしてはいけない→ミスしていい。勝たなければいけない→ベストを尽すんだから負けても大丈夫。

テニスイップスは完璧には治らない

ネガティブの上書きができたら、イップス克服!

と、言いたいところですが、完璧に今までのプレーに戻すことは難しいです。

なぜなら、イップスは今までのプレーにこわばりが上書きされた状態であり、ネガティブを上書きしても心の奥底=無意識には、こわばりが隠れているから。

イップスは完璧に元通りにはならないが、今までのプレーを変えるチャンスだと私は考えています。

普段ではできない、思い切ったフォーム変更や、戦術の変更。あなたのテニスを考え直すいいきっかけです。

むしろそのくらい、軽く考えることがイップス克服の近道かもしれません。

テニスイップスを克服した先には強いあなたが待っている【私の実体験】

ここまでイップスのメカニズムに基づいて克服方法を解説してきましたが、実際どうすればいいの?という疑問もあるでしょう。

そんな方に、私のテニスイップス克服までの体験が参考になれば幸いです。

【私のイップス症状】

フォアハンドの打ち方がわからなくなった。テイクバックのタイミングが分からず、インパクト時のラケットの面の向きがわからなくなった。

打ったボールはネットにすら届かないか、柵越えホームランするレベル。

フォア打とうとすると、体が硬直して力のコントロールができない。

スライスショットは問題なく打てる。サーブ、ボレーも問題なし。

バックハンドは、入らなくはないがコントロールがしづらくなった。

テニスをしているときはいい笑顔だと言われていたのに、イップスになってからは表情が怖いとまで言われていました…。

【私がイップスになった原因】

ミスをしてはいけないというネガティブによって、体が硬直してフォームが崩れてしまった。

大学2年の時、ミスをしない相手と試合中に発症。

ミスしたら勝てないと思い、ミスをしないプレイを意識しました。

意識とは反対に細かいコントロールミスが続き、負けるかもと思った時、突然打ち方がわからなくなりました。

【私がイップスを克服するためにしたこと】

当時は、イップスの克服方法を知らなかったので、がむしゃらに練習しました。

壁打ちや、球出しでストロークのタイミングとインパクトの時の面の向きを意識した練習。

コントロールが効かないので、ネットの白帯を狙って打ったりしました。

イップス症状は治らないが、なんとかコートに入り始めた中、チャンスボールが来た時、「アウトしてもいいや、どうにでもなれ!」と思って打つと、いい球が入りました。

そこから、ミスするつもりで一か八かのショットを作るようにすると、不思議といい球がいくようになりました。
ここからは試合に勝てるくらいには回復しました。

「ミスしてはいけない」というネガティブが、「ミスしてもいい」に上書きされて、こわばりがかなり収まるようになりました。

こわばりは完全になくなりはしなかったので、フォアのグリップを薄くし、プレイスタイルもネットプレイを増やして対処しています。

【イップス克服で学んだこと】

イップスは治らないが、乗り越えた先には強くなった自分がいます。

いままで、感覚に頼って一定のリズムだったプレーが、一か八かのショットを作ることで緩急のあるプレーになり、ネットプレイも増えたため攻撃的なテニスができるようになりました。

ミスを許せるようになったことで、メンタル的にも余裕ができ、落ち着いたプレーができるようになれました。

結果的に前より「上手くはない」が、「強いテニス」ができるようになりました。

まとめ

テニスイップスを克服するには?

①    イップスのメカニズムを知る

②    ネガティブの原因を特定する

③    ネガティブの原因を上書きする

テニスイップスはすごく辛いけど、乗り越えた先には強くなった自分が待っている!

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