テニスの試合は、サービスゲームとリターンゲームを交互にプレーして進行していきます。
そのため、試合に勝つためには、サービスキープだけではなく、相手のサーブをブレイクする必要があります。
つまり、サーブと同様にリターンもとても重要なのです。
でも、リターンに苦手意識を持っている人が結構多いのではないでしょうか?
「つい、力が入ってミスが多くなってしまう」
とか、
「速いサーブには対応が遅れてしまう」
などの悩みを抱えている人を多く見かけます。
今回は、テニスのリターンのコツを5つ紹介します。
これらの5つのコツをマスターすれば、リターンを得意技にして、勝率をグンと上げることができるでしょう。
目次
リターンのコツ1・スプリットステップでリラックスして構える
待機姿勢はスプリットステップです。
相手のサーブのインパクトの瞬間に、一歩前に出て両足を着地します。
この時に、モーションをできるだけ小さくすることが、反応が遅れないようにするためのコツです。
ジャンプしないで、膝の力を抜くだけという古武術の技を応用した「膝抜きスプリットステップ」も使われます。
この時に意識するのが、
- 両足を肩幅よりも広めに開く
- 背筋を伸ばしてお尻を後ろに突き出す
- 膝の角度は120度位で、膝が前に出ないようにする
というパワーポジションです。
これによって、素早く反応して、ボールにうまく力を伝達することが可能になるのです。
リターンのコツ2・ワンツーのリズムでコンパクトにスイングする
通常のストロークでは、
- 軸足を決める
- 踏み込み足を決める
- 打つ
の3ステップ(3動作)でスイングすることが多いと思います。
リターンの場合は、対応するための時間が短いので、
- 軸足を決める
- 打つ
という、ワンツー(2動作)のリズムでコンパクトにスイングします。
相手のサーブのコースがフォアかバックか分かった時点で早めに肩をターンし、ラケットを後ろに小さく引きます。
トップスピンで返球する場合は、軸足を決める時にはラケットダウンして、打つ態勢を整えておくことが大切です。
この時、身体の回転で打とうとすると、相手のサーブの勢いに押されてしまう可能性が高いので、前足を踏み込みながら体重移動で打つようにした方が良いでしょう。
スライスの場合は、打点より少し上の位置にラケットを構えて、そこから打球方向に押し出すようにスイングします。
リターンのコツ3・打点を前にしてボールをとらえる
サーブの勢いに押されないためには、打点を前にしてボールをとらえることも大切です。
感覚をつかむためには、まず、フォアハンドは利き手側の肩から、バックハンドは聞き手と反対側の肩からネット方向に真っ直ぐなラインをイメージします。
そして、そのライン上にグリップが来るようにして、肩、肘、手首が一直線に伸びたポイントで打つようにすると、ラケットを支えやすいでしょう。
とても速いサーブに対応するためには、ボレーのように手首を固定して打つブロックリターンも使われます。
いずれの場合も、小手先で打ちにいくのでははなく、しっかりと体重を乗せて相手の力を利用できるように、打点を前に持ってくることが重要です。
リターンのコツ4・姿勢を崩さない
相手のサーバーは、その後の展開を有利にしようとして、さまざまなスピード、球種、コースのサーブを打ち分けて、リターナーの体勢を崩しにかかります。
それに対しリターナーは、相手に主導権を渡さないためにも、良い姿勢をキープしてプレーを続けなければなりません。
良い姿勢のポイントは、パワーポジションの所でも述べたように、
・重心を低く落とす
・背筋を真っ直ぐに伸ばす
です。
この姿勢を保つことによって、身体の軸を安定させて、素早く動くことができます。
また、動いている時に目線がブレると、身体のバランスが崩れたり、打点の目測を誤ったりして、ミスショットにつながります。
しっかりあごを引いて、目線が安定するように心がけましょう。
リターンのコツ5・コースを狙いすぎない
テニスのリターンは、リターナーにとって最初のプレーで、そこでミスをしてしまうと後が続かなくなります。
まずは「相手のコートにしっかりと返す」ことを第一に考えて、そこからチャンスを伺うようにするべきです。
コースの選択肢としては、
- センターに深く返す
- スライスで浅く返す
- ストレートに鋭く返す
- クロスに角度を付けて返す
などが挙げられます。
「センターに深く返す」というのが最も基本的で安全な考え方で、これをメインにプレーすると良いでしょう。
スピンの効いたボールや、ロブ気味のボールで、次のラリーにつなげるようにします。
スライスのリターンは、前後の揺さぶりをかける時に使います。
サーバーから離れたところに弾まないボールを打つと、相手は走って追いついた上に、持ち上げるようにして返球しなければならず、大きな負担をかけることができます。
ストレートのリターンは、こちらがネットにかけてしまうリスクや、相手にクロスで切り替えされるリスクがあるのですが、セカンドサーブでチャンスが来た時や、相手を牽制したい時に使うと効果的です。
まとめ
テニスのリターンのコツを、5つの項目に分けて解説してきました。
リターナーにとっては最初のプレーなので、つい緊張して力が入ってしまいがちですが、
「リラックスして、コンパクトにラケットを振って、確実に相手のコートに返す」
ように意識すれば、きっと「リターン名人」になって、試合にも勝てるようになると思いますよ。