テニスを始めたばかりの方や、ある程度経験があるけれども「フォアハンドフラット」がうまく打てないという悩みを抱えている方、多いのではないでしょうか?
フォアハンドフラットは、ボールにスピンをかけずに、まっすぐに飛ばす技術です。
コツを掴めばパワフルでスピード感のあるショットを打てるようになります。
フォアハンドフラットを上達させることで、試合中に相手にプレッシャーをかける攻撃的なショットが出来るようになり、試合展開を優位に進めることが可能になります。
この記事では、初心者から上級者までを含めて、フォアハンドフラットの基本を習得し、その応用に至るまでの具体的なアドバイスをお伝えします。
この記事でわかること
- フォアハンドフラットのメリットとデメリット
- ボールを強く、まっすぐ打つためのコツ
- フォアハンドフラットでのよくあるミスとその解決法
- フォアハンドフラットの応用技術
- 試合での使いどころと戦略
テニスコーチ歴17年目の当サイトの管理人です。
僕はある歳から基本的にフラットしか打たないようになりました。
それはなぜかというと記事を読んでくれたらわかるかと思います!
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目次
フォアハンドをフラットで打つメリットとデメリット
フォアハンドフラットショットは、テニスにおいて非常に効果的な技術ですが、そのメリットとデメリットを理解しておくことが大切です。
フラットショットをうまく使いこなすことで、試合の流れを有利に進めることができますが、状況に応じてその特性を理解しておかないと逆効果になることもあります。
メリット:ボールスピードが速くなる
フラットで打つメリットとしては、まずボールのスピードが挙げられます。
通常、同じエネルギーをボールに与えた場合は
回転がかかるほどボールスピードは遅くなります。
フラットは回転がかかってない分、スピードが出るのです。
それはつまり、ボールがネットを越えてから地面に達するまでの時間が短く、相手にとって打ち返しにくいショットになります。
メリット:球足が深くなる
フラットショットは回転が少ないため、弾むというよ伸びるボールになります。
コートの深い位置にボールを運ぶことができれば、相手にプレッシャーをかけることが可能です。
さらに、強いショットを打つことで相手を振り回すこともでき、試合の主導権を握るチャンスが増えます。
メリット:体力的にはスピンよりも楽
後述しますが、フラットは横のスイングを意識しますので、スピンに比べると体力的に楽です。
スピンは腕を上に振り上げるため、言ってしまえば重力に逆らうようなスイングになります。
フラットは身体を効率的に使えば体力的に楽なのにスピードのあるボールを打てるため、特に40代以降のテニスでは必須だとも、僕は思っているのです。
デメリット:コントロールが難しい
一方、デメリットとしては、コントロールの難しさがあります。
フラットショットは回転が少ないため、ボールの軌道が直線的になりがちで、ミスを犯す可能性が高くなります。
100パーセントでスイングするというよりも70-80パーセントのスイングを淡々としていくようなプレーを意識するといいです。
デメリット:低い打点だとミスしやすい
また、ボールの打点が高くないとフラットに打つことが難しく、低いボールやバウンドの変則的なボールには対処がしづらいです。
さらに、フラットショットは力を入れすぎるとミスが多くなり、相手にポイントを与えてしまう危険性もあるため、慎重に行う必要があります。
ネットプレーや攻撃的なスタイルを目指す人には必須
一見するとデメリット部分が大きくも感じるかもしれませんが、
フラットショットを使う理由は、試合の流れを変えたり、相手にプレッシャーをかけたりするためです。
特に、ショットをネットを低く通す攻撃的なスタイルは見てて気持ちいいものがあり、結構憧れの対象になります。
もはや、それだけでも十分目指す理由になるのではないでしょうか?笑
フォアハンドフラットをマスターするための基本ポイント
フォアハンドフラットを正確に打つためには、いくつかの重要なポイントがあります。
これらの基本を身につけることで、試合中に自信を持ってフォアハンドフラットを使えるようになるでしょう。
この章では、フォアハンドフラットの基本的な技術を解説し、初心者でも実践できるコツを解説します。
ラケットの握り方(グリップ)は基本的に薄く持つ
フォアハンドフラットを打つのに適した握り方は薄く持つことです。
コンチネンタルグリップまたはイースタングリップが基本です。
これらのグリップは、ラケットをまっすぐに横に振り抜くのに適しており、フラットなショットを正確に打ちやすいです。
初心者の多くは、グリップが不安定だったり、力が入りすぎてしまうために、ショットがブレやすくなります。
フラットなフォアハンドを打つためには、力を抜いてリラックスした状態でラケットを握ることが重要です。
打点に対して横からラケットをスイングする
フォアハンドフラットでは、ラケットを横からスイングすることが重要なポイントです。
この横のスイングは、ボールに回転をかけすぎず、強いショットを打つための基本です。
スイングの方向が適切でないと、ボールがうまく飛ばなかったり、狙った場所にコントロールできなくなります。
これをしっかり意識することで、より正確なショットが可能になります。
ラケットを横に振ることで、ボールに余計な回転がかかりにくくなり、安定したフラットショットを打つことができます。
ラケットを打点に向けて横に振るには、まず、体全体を使ってスイングすることが基本です。腕だけでラケットを振ろうとすると、力が入りすぎてしまい、ボールが飛び過ぎたり、逆に力がうまく伝わらない場合があります。身体の回転を使ってスイングすることで、力が効率よくボールに伝わります。
注意すべきは、ラケットを横に振りすぎると、逆にボールが飛びすぎたり、コントロールが難しくなることです。また、力みすぎず、リラックスした状態でスイングすることが重要です。力を入れすぎると、スムーズなスイングができなくなり、逆にミスショットにつながります。
ボールがバウンドする前にテイクバックをしておく
フォアハンドフラットを安定して打つためには、早めの準備が非常に重要です。
その一環として、ボールがバウンドする前にテイクバックを済ませておくことが肝心です。
これにより、打点に余裕を持って入ることができ、安定したショットを打てるようになります。
逆に、テイクバックが遅れるとタイミングがずれ、正確なショットが難しくなります。
具体的には、ボールが自分のコートに向かってくる前の瞬間に行います。ボールがバウンドする直前では遅すぎるので、早めの準備を意識しましょう。
ラケットを後ろに引き、身体を横向きにしながら、スイングの準備を完了させておくことが大切です。
ボールのスピードが速くても、テイクバックが早ければ焦ることなく、余裕を持って打点に入れます。
相手の強いショットに対しても、早めにテイクバックしておくことで、余裕を持ってボールに対応できます。
特に速いボールや深いボールの場合、タイミングが遅れると、バウンド後に急いでスイングしなければならず、打点が崩れてしまいます。
しかし、早めのテイクバックを意識していれば、スイングのタイミングが取りやすくなり、正確にショットを打つことが可能です。
注意点は、テイクバックの高さもしっかり考える事です。
ラケットの位置が高すぎたり、低すぎたりすると、スムーズなスイングが妨げられるので、適切な高さにラケットをセットすることを意識してください。
腰から上の打点で打つ意識をする
フォアハンドフラットを安定して力強く打つためには、打点の高さを意識することが重要です。
特に、打点が腰から上の高さになるように意識して打つことで、ネットミスが減り、ボールを安定してコントロールしやすくなります。
例えば、打点を腰から上の高さで捉えるためには、ボールに対して早めに動き出し、最適なポジションを取ることが大切です。
打点を低くしないためにも、しっかりとステップを踏んでボールに対して正面からではなく、やや横向きに体を構えましょう。
この姿勢が自然にできるようになると、ボールに力を効率よく伝え、深いショットを打ちやすくなります。
腰より上の打点で打つことで、ボールに自然なパワーが伝わり、深いショットや攻撃的なショットが打ちやすくなります。
低い打点だと、ボールを持ち上げる必要があり、無駄に力を使ったり、コントロールが難しくなることが多いです。
特にフラットショットでは、ボールにスピンがかからない分、打点の高さがボールの飛距離や軌道に大きく影響します。
注意すべきポイントとして、ボールの打点を高くしようとして無理に体を伸ばしすぎないことです。
特に、背伸びをしたり、体を前に倒してしまうと、スイングが不安定になり、ボールにうまく力が伝わりません。
まっすぐ軸を作った体勢で腰から上の打点を取ることが重要です。
打点を体の前方で捉える
ボールの打点を一定に保つことが、フォアハンドフラットの成功に直結します。
打点は、できるだけ体の前で捉えることが基本です。
体に近すぎると、腕が自由に動かせず、パワーを失ってしまいます。
具体的には
理想的な打点は、自分の腰の高さで、体の前方に位置する場所です。
腕をしっかり伸ばして、ラケットの中心でボールを捉えるように意識しましょう。
注意点は
打点が後ろにずれると、スイングが窮屈になり、ボールがコントロールできなくなります。
早めに打点を見極め、体の前でボールを捉える練習をしましょう。
フォロースルー時にラケット面を開かない
フォアハンドフラットの成功は、スイングの振り抜き方に大きく関わっています。
初心者のうちは、ラケットを振り抜くときに面が上に開きがちです。
開いたままで振りぬくとバックアウトしてしまうので、それを恐れてスイングを停めちゃう傾向があります。
なので、フォロースルーの時は少しだけラケット面を垂直からやや下に伏せたような状態をキープして振りぬくように意識してみましょう。
フォアハンドフラットでのよくあるミスとその解決法
フォアハンドフラットショットは、攻撃的なプレースタイルに欠かせない技術ですが、初心者から上級者まで多くのプレーヤーがいくつかのミスを犯すことがあります。
これらのミスを理解し、それに対する解決法を知っておくことで、より効果的にフラットショットを使えるようになります。
打つときの打点が低すぎる
フォアハンドフラットでよくあるミスの一つが、打点が低すぎることです。
打点が低いと弾道の特徴からしてネットミスが多くなります。
前項でも解説しました通り、打点を腰より高く意識し、しっかりとテイクバックをした後、スムーズなスイングでボールを捉えるようにしましょう。
ボールに対して過度にパワーを入れ過ぎてる
もう一つのよくあるミスは、ボールに対する過度な力の入れすぎです。
力を入れすぎると、ボールが不安定になり、コントロールを失ってしまいます。
特にフラットショットでは、ボールが直線的に飛ぶため、少しのミスが大きな影響を及ぼします。
70-80パーセントくらいのパワーでスイングを行うことが大切です。
フィニッシュが出来ていない
ラケットの振り抜きが不十分なことです。
この場合、ボールに十分なスピードが乗らず、相手にとって打ちやすいボールとなってしまいます。
ラケットをしっかりと振り抜くことで、ボールに力を伝えることができますので、振り抜きの意識を持つことが大切です。
また、振りぬくことと力を入れ過ぎる事は別の話です。リラックスしたまま振りぬけるように意識しましょう。
ミスの原因はプレッシャー由来もある
これらのミスが起こる理由は、緊張感や焦りからくるものもあります。
特に初心者は、ボールが来たら慌ててしまっていたり、ボールをしっかりと打ち返そうとするあまり、無理な力を入れたり、打点を無視してしまったりすることが多くなります。
これを克服するためには、練習を重ねることが不可欠です。
例えば、試合中に相手から強いボールが返ってきたとき、焦って打点を下げてしまうことがあります。
この場合、ネットに引っかかることが多くなります。
このミスを解決するためには、まずは普段から打点を高く保つ練習を行い、様々な状況下での打点を意識することが重要です。
また、ラケットを振り抜く練習を繰り返すことで、力の入れ方も徐々に修正できるでしょう。
フォアハンドフラットの応用テクニックを身につけよう
フォアハンドフラットの基本が理解できたら、次は応用技術に挑戦してみましょう。
ここでは、上級者向けの応用テクニックをいくつか紹介します。
応用技術を身につけることで、試合中のショットバリエーションが増え、相手にプレッシャーをかけることができます。
高速ショットで相手を追い込む
フォアハンドフラットの一つの強みは、そのスピードにあります。
打球にスピンがほとんどかからない分、ボールの軌道が直線的で、相手にとって予測しづらいショットとなります。
これをうまく活用することで、相手に時間的な余裕を与えず、早い段階でポイントを奪うことができます。
ポイント
スイングスピードを速くすることで、打球速度が上がります。
スピードに自信がついてきたら、相手のバックハンド側に集中的に打ち込む戦術も効果的です。
多くのプレイヤーがバックハンドを苦手としているため、速いショットを相手の弱点に送り込むと大きなアドバンテージになります。
具体例
ラリー中に相手がフォアハンドで守りに入るタイミングを見計らい、次のショットで高速のフォアハンドフラットを相手のバックハンド側へ狙いましょう。
これにより、相手はボールにうまく対応できず、エラーを誘発することができます。
注意点
ただし、スピードにこだわりすぎて、コントロールが乱れると逆効果です。
高速ショットの練習を重ね、まずは安定性を保ちながら徐々にスピードを上げていくようにしましょう。
角度をつけたショットでコートを広く使う
フォアハンドフラットに角度をつけることで、相手を左右に振ることができ、攻撃の幅が広がります。
特に、ベースライン付近からコートの隅を狙うようなショットは、相手にとって厄介です。
ポイント
角度をつけた順クロスショットを打つには、打点をやや前に設定し、ラケット面をしっかりとコントロールします。
また、ショットの際に体の回転を使うと、自然に角度がつきやすくなります。
具体例
例えば、順クロスショットで相手をコートの外に追い出し、次のラリーで逆クロスに切り返すことで、相手に時間を与えずポイントを取ることができます。
フォアハンドフラットのスピードと組み合わせて、この戦術を練習するのが効果的です。
注意点
角度をつけすぎると、ボールがサイドラインを越えてアウトになってしまう可能性があります。
ショットの精度を高めるためには、繰り返しの練習が必要です。
打点を安定させることが、角度をつけたショット成功の鍵です。
一撃必殺のストレートショット(ダウンザライン)
ストレートに打ち抜くフォアハンドフラットは、相手が予測しにくく、返球しづらいショットの一つです。
ポイント
ストレートショットを打つ際には、スイングスピードとラケットのフェイス角度をしっかりとコントロールすることが重要です。
普段の打点よりも少しだけ横で打つようにするといいです。
その際には肩をしっかり入れて体を使ってスイングし、ショットにパワーを乗せることで、速いボールを正確に打ち込むことができます。
具体例
相手が順クロスにボールを返してきたとき、すぐにフォアハンドでストレートを狙います。
特に相手が体勢を崩している場合、ストレートショットは非常に効果的です。
スピードを保ちながら、精度の高いショットを目指しましょう。
注意点
ストレートショットは、アウトやネットに引っかかりやすいため、特にフラットで狙う際には難しいショットです。
打点が高いときに狙えるようにしましょう。
フォアハンドフラットの基本と応用: まとめ
- ネットプレーや攻撃的なスタイルを目指す人には必須
- ラケットの握り方(グリップ)は基本的に薄く持つ
- 打点に対して横からラケットをスイングする
- ボールがバウンドする前にテイクバックをしておく
フォアハンドフラットは、テニスの中でも攻撃的なショットの一つです。
試合の流れを一気に変える可能性を持つ強力なショットです
スピードと正確さを兼ね備えたこの技術をマスターすることで、試合において大きな武器となります。
この記事で紹介した基本ポイントを押さえながら、
自分の武器にできるように練習を続ければ、あなたのテニスは一段とレベルアップするでしょう!
次回の記事でも、さらなる技術向上のためのアドバイスやコツをお届けしますので、お楽しみに!