テニスのストロークが安定してくるとラリーが出来るようになって楽しいですよね。
初心者の方は指導者から「ラケットは下から上に振ってー」とか言われる事が多いかと思います。
だいたいそれでオッケーかと思います。
でも、下から上に振っているのになんか安定しない・・・
そう感じているのなら今回の記事でストロークが安定しない理由に気づけるかもしれません。
・ストロークを安定させるために必要な動作がわかる
・レベル別にどこの動作が一番意識する必要があるかがわかる
・ストロークを安定させる考え方がわかる
テニスコーチ歴17年。
一周回って、僕が今一番意識しているのはテークバック動作です。
目次
ストロークを安定させる為に必要な4つの動作
ストロークを安定させるうえで欠かせない動作が4つあります。
- テイクバック
- フォワードスイング
- インパクト
- フォロースルー
これらの動作全てがラケットワークと呼ばれるものになります。
ラケットの動かし方をラケットワークと呼ぶ
ストロークのラケットワークを説明します。
実際にざっくりとストロークをやってみると
「ラケットを引く」→「ラケットを振る」 の2動作
になるかとおもいますが、もっと細かく分けると4つの動作に分けることができます。
っと、その前にレディーポジションと呼ばれるラケットを持った構えからがスタート地点になりますのでそこからはじめましょうね。
レディーポジションについてはまた別で記事にしたいと思います。
以下で4つのそれぞれの動きを解説します。
1.テイクバックとは?
ラケットを自分の後方に動かす動き
役割・・・ボールにパワーを加える度合いやラケットを動かす方向への準備
2.フォワードスイングとは
テークバックしたラケットをボールに当てるまでの動き
役割・・・ボールの弾道やスピード・回転の強弱
3.インパクトとは?
ボールとラケット面が接触してる際のラケットの動き・・・というか状態
役割・・・ボールの飛んでいく方向やボールの回転方向
4.フォロースルーとは?
インパクト直後のラケットを動かす動き
役割・・・ボールのノビや飛ばす距離&打球の安定性
以上の四つの動きがあります。
一つ一つの動作の改善がストロークの安定につながる

一連の動作に見えているストロークは、4つの動作が繋がって綺麗に見えます。
それぞれの動作がお互いに影響を及ぼし合っているので、
この動作をそれぞれ改善していくことが安定につながります。
以下でその動作が与える影響を解説していきます。
レディーポジションが良いとテークバックの形が良くなる
基本中の基本である構えの部分です。
構えが悪いとテークバックの開始位置に影響があります。
構えが悪いとその後のテークバックも遅くなりがちです。
テークバックが早いとフォワードスイングまでに余裕が生まれる
スイングをするには先にテークバックを完成させてないといけません。
この動作が遅くなってしまうと振り遅れたりする原因になってきます。
フォワードスイングのタイミング次第でインパクトが決まる
テニスでは打点の位置が一番大事だと言われています。
スイング動作が遅いと打点は後ろになりすぎてしまうし、逆に早すぎると打点が前過ぎて狙ったところにコントロールができません。
インパクトが正しいと合理的なフォロースルーが取りやすい
打点(インパクト)が間違ってるとその後のフォロースルーも不自然になりやすいです。
打点が正しく取れているとその後のフォロースルーが身体にとって自然に行えます。
ストロークを安定させるにはどこの動作が一番大切か?
ストロークの動作が4つあって、それがラケットワークと呼ばれている事を解説してきましたが、
ラケットワークの中で一番重要なのはどれでしょうか?
もちろん全部重要なのは当たり前ですが(笑)
結論から先に言いますと、その人のレベルによって変わってくるものだと思います。
以下ではレベル別でざっくりと説明していきます。
コーチであればその人のレベルに合わせてどこに意識を向けさせるのがいいか等を考えるわけですが
客観的に見てもらえる人がいない場合は、
自身の現状レベルや目的をはっきりさせて取り組むといいと思います。
初心レベルはインパクト動作
初心者はインパクト動作・・・打点をしっかり意識しましょう。
初心者はインパクトがブレていることが多いです。
ラケット面は平面ですから面がブレたらブレた方向にはっきりボールは飛んでいきます。
この面を意識できない状態であれこれ他の動作を考えるとパンクしてしまうでしょう。
初級レベルはフォロースルー動作
初級レベルはフォロースルーが出来てない人が多いと思います。
多くの方がボールを当てることに気を取られてその後の動きが抜けてしまっています。
しばらくは左手で最後にラケットキャッチをすると改善が出来るかもしれません。
中級レベルはテークバック動作
これレベルになってくるといろいろなボールの対応力が必要になってくるかと思います。
ボールは一球一球変化しますのでテークバックを早めにして、準備をする必要があります。
これが出来るようになると緩急に対応出来たりします。
上級レベルはフォワードスイング動作
フォワードスイングは球速や球種の質を決定します。
このレベルになると、一球一球のショットにしっかり「意味」を持たせることが大事かと思います。
ただ強く返す とか ただひたすらスピン とかだと、同レベル相手には勝てても、
格上には簡単に攻略されてしまうでしょう。
ストロークを安定させる考え方
綺麗なストロークに見えても結局はコートに入らない事には意味がありません。
以下でいくつかストロークを安定させる考え方に触れてみたいと思います。
結局はコート内に入れるのが最優先事項!
テニスは「ネットを挟んでストロークしあって、決められた範囲内に返せなければ相手が得点する」わけですので
ルールに則っていうと、ボールにいくらパワーがあってもコートに入ってなければ失点になります。
コート内に入れるのが最優先・・・
つまり「ボールの飛んでいく方向」に影響がある『インパクト』が重要なので、
そのほかの動作が多少おかしくても全然いいと思います。
なので最優先は、何かを犠牲にしてでもコートに入れようとする意識が大切です。
例えばコントロールを失うくらいなら、あまりラケットも引かず、かつ決して振り切らずにただストロークするだけでもいいと思います。
パワーのあるボールは安定してからでいいと思う。
あくまでも僕の考えです。
まぁ色んな考え方があるので違う意見ももちろんあると思います(笑)
安定とパワーは逆相関関係にあたるので
経験上、週一プレーヤーなのにパワーを出しながらストロークを安定させていくには練習量が足りないです。
安定してからパワーを求めていけばいいと思います。
上手い人のストローク動作を分けて観察する
全体を見ようとすると難しいですが、一動作だけなら観察しやすいと思います。
そして、各動作には共通点があることに気づけると思います。
例えばですが、ストロークを打つとして
テークバックとフォロースルーは人それぞれの個性が出てくるとは思いますが、一瞬の通過点なのでわかりにくいですがインパクト時のラケットの状態は皆似ています。
上手い人はインパクト時のラケット面の向きが一瞬の出来事とは言え感覚的にどっちに向いているかがわかっています。
他にも色んな共通点を探し出してみてください!
ストロークを安定させる為に必要な4つの動作:まとめ
- ラケットワークをそれぞれ意識する
- レベルによってどこを意識するか変える
- 返球するのが最優先
- 返球する為ならどこかの動作は多少変でも構わない
それぞれの動作にしっかり目的をもって練習出来たなら、すぐに上達できるはずです!がんばって!