テニスラケットは、さまざまなメーカーから数多くのモデルが発売されており、それぞれ特徴を発揮してしのぎを削っている状態です。
そんな中で、ヨネックスのEZONEといえば、押しも押されもせぬ大人気モデルのテニスラケットで、価格.comのランキングを見ても、トップ10の中に何本もランクインしています。
プロの選手にも愛用者が多いので、テレビなどで目にする機会も多いでしょう。
ラケット選びに迷っている方は、必ず候補の中にEZONEが1本入っているのではないでしょうか？
過去のモデルもかなり評価が高かったのですが、今回発売された2022年モデルには、さらに新たな機能が追加されて大幅にパワーアップしているようなので、その辺をじっくり解説していきます。
目次
ヨネックス EZONE 2022年モデルのラインアップ
写真提供：ヨネックス
ヨネックス EZONEには、さまざまなタイプのプレーヤーに対応できるように、面のサイズが98〜105インチのモデルが取り揃えられています。
1）オールラウンドタイプの100インチモデル
・EZONE100：重量300g、バランスポイント320mm
・EZONE100L：重量285g、バランスポイント325mm
・EZONE100SL：重量270g、バランスポイント330mm
2）コントロールに優れた98インチモデル
・EZONE98：重量305g、バランスポイント315mm
・EZONE98L：重量285g、バランスポイント330mm
3）オーバーサイズの105インチモデル
・EZONE105：重量275g、バランスポイント330mm
その他、最も軽量なEZONE FEELは面のサイズが102インチ、重量250g、バランスポイント350mmとなっています。
重量が軽いモデルは、それだけバランスポイントを先端の方に移動させて、パワー負けしないように調整されていますね。
これだけ豊富なバリエーションがあれば、きっと自分に合った1本が見つかると思います。
コンセプトはスピードと柔らかさ
写真提供：ヨネックス
過去のモデルもボールの飛びには定評があったヨネックス EZONEですが、2022年モデルはさらに、
「前作を超えるボールスピード x さらに柔らかい打球感」
がコンセプトになっています。
まさに、究極を極めにいった感がありますよね。
実際の測定結果を見ても、
・スウィートエリアでの打球速度は2.6％up
・面圧は最大で3％柔らかい
・振動吸収性は5.9％up
と、大きく向上しています。
至る所に散りばめられた技術の数々
写真提供：ヨネックス
ヨネックス EZONEには至る所に独自の技術が採用されていて、それがこのラケットの性能の高さの秘密となっています。
まずは、2022年モデルに追加された新機能から見ていきましょう。
1）2G-Namd Speed
写真提供：ヨネックス
グリップと面の中間部分に採用された新素材で、カーボンの構造密度を高くする事によって、しなり量3.7%、戻り速度2.4%upを実現しています。
適度なしなりで柔らかさを維持しつつも、素早い復元力で高い反発性能を発揮しています。
2）新フレーム設計
写真提供：ヨネックス
フレームの上部内側を逆アール断面に、中部の正面厚を薄めにして、フレーム上部をたわみやすくした設計（断面変位量は最大16%up）です。
これによって、柔らかい打球感と飛び性能を両立させています。
3）新シャフト構造
写真提供：ヨネックス
グリップのすぐ上の部分を肉厚にして剛性を高めた新構造で、面安定性が7%向上しています。
速いボールを受けた時に、スウィートエリアを外しても面がぶれにくく、しっかりボールが返ります。
その他、前作から受け継がれている技術として、
・スウィートエリアを拡大する：ISOMETRIC
・オフセンターでの反発力を高めた：LINER TECH + センターフォーカスパターン
・グリップの雑振動を抑える：VDM
があります。
ヨネックス EZONEの高いパフォーマンスは、これだけの技術に支えられているのですね。
気になる使用感をチェック
写真提供：ヨネックス
ヨネックス EZONE 2022年モデルは、元々の飛びの良さに加えて、よりスピンの量が増えて、収まりが良くなっているようです。
こちらも、面のサイズ別に見ていきましょう。
1）100インチモデル
フラットに当てた時のスピード感と、しっかり振ってスピンをかけた時のボールの回転量の両方に優れていて、パワーが出しやすく、なおかつ安心して振れるようになっています。
「スウィートエリアを外しても飛ぶ」という特性から、ボレーも楽にこなせます。
サーブに関しても、スピードが出しやすく、スライス系の回転も申し分ありません。
オールラウンドに対応することが可能で、幅広いプレーヤーにおすすめできるモデルと言えるでしょう。
ヨネックスラケットを愛用している本村剛一プロも、
「100インチモデルは、ディフェンスで振られた時の球際のショットが簡単に飛ぶ」
と、絶賛していました。
2）98インチモデル
100インチモデルでは飛びすぎる、と感じる方にはしっくりくると思います。
スイングスピードが速いプレーヤーにとっては、スピンのかかりも非常に良く、ボールコントロールがしやすいでしょう。
より攻撃的なプレースタイルに向いていると言えます。
ただし、100インチモデルと比べると、スウィートエリアに関しては少しシビアになるので、注意が必要です。
3）105インチモデル
面の大きさが効いていて、打球感はかなり軽くなります。
ストロークの振り抜きやすさを犠牲にせずに、ボレーの当てやすさを実現しています。
「とにかく楽にプレーしたい」という方に向いているモデルと言えます。
最軽量のEZONE FEELは、「ジュニア向きなのかな？」という印象です。
まとめ
2022年1月より順次発売されてきた、ヨネックス EZONE 2022年モデルを詳しく見てきました。
その豊富なラインアップと性能の良さで、さまざまなタイプのプレーヤーの要求を、高いレベルで満たしています。
これからも、ヨネックス EZONEがテニスラケットの人気ランキング上位に入り続けるのは、間違いないでしょう。